次世代企業システム
Web2.0 時代の SI もしくは SIer について、議論が始まっています。
長い間 SIer にいた私としても、SIおよび SIer が構築・運用するシステムが真にユーザのためになっているかというと日々疑問を持っていますが、IBMが作り出した企業システム構築の文化を大きく変える潜在的な力を「次世代企業システム」構築に感じています。
今日は現在の私の考えのポイントを羅列することと、最近の議論の状況をメモっておくことにとどめておきます。
- SIer からの視点では、「次世代」に移行するメリットは見いだせない。
- Salesforce.com に続くのは、現時点ではパッケージ・ベンダ。
- IT関連企業の次世代での役割は、
■ 渡辺さん「SIビジネスの現在、あるいはSIer2.0」
http://blog.japan.cnet.com/watanabe/archives/002747.html
『良いサービスを選べば良いという立場のユーザー企業側の方がもしかしたら考えやすいのかもしれない。』
■ 藤井さん「SaaS: Software as a Serviceは来るか?」
http://blogs.sun.com/roller/page/akihito
『SaaSは、IT.next();の答えになるのか。バズワードの1つだと認識しつつも、私の答えはNoでなく、おおよそYesです。同時に、ASPが復権し、IT.next();の答えになるのか。こちらはSaaSより強くYESです。特に、ISP事業者、Hosting事業者の行うASPでなく、 SIerの行うASP事業には大きな将来性を感じざるを得ません。』
■ 飯田さん「SI2.0へ向けて」
http://blog.japan.zdnet.com/iida/a/000398.html
『つまり、エンジニアが不足すればイノベーションを社内に求めることが困難になり、オープン・イノベーションへの期待が高まる。また、エンジニア・リソースの不足がサービス指向アーキテクチャにその解決を求める。皮肉ではあるが、窮すれば通ずか。』
■ 他にも、日経コンピュータ 2006.4.17号は「SaaSの衝撃 進化するオンデマンド・アプリケーション」で、従来の ASP と SaaS の違いを以下のように挙げています。
- 画面要素の変更は自由自在
- サードパーティ製アプリとの連携
- 稼働情報をリアルタイムで公開
# 何にでも 2.0 をつける最近の風潮には少し違和感があるので、あえて「次世代」企業システムとしました。